英文法の基本「a / an / the」を身につけよう!

英語を学び始めたばかりの人でも、必ず目にするこの3つの冠詞「a / an / the」。
でも、いざ「どう違うの?」と聞かれると、パッと答えられない人も多いのではないでしょうか?
今回はこの a / an / the の3つの冠詞について、それぞれの意味・使い分け・注意点を、初心者にも分かりやすく紹介していきます!
冠詞(article)とは、名詞の前につけて、その名詞がどんな種類のものかを表す言葉です。
英語の冠詞は大きく2種類に分かれます:
・不定冠詞 a / an:「ある〜」「どれか1つの〜」
・定冠詞 the:「その〜」「相手も知っている〜」
a / an は、特定されていない1つのものを指すときに用います。
I bought a book yesterday. (昨日、本を1冊買った)
この「a book」は、「どの本かは決まっていない=特定していない1冊の本」という意味です。
つまり、初めて話題に出すもの、聞き手が知らないものには a / an を使います。
・a は「子音の音」で始まる名詞につける:
例)a dog, a teacher, a university(※発音注意)
・an は「母音の音」で始まる名詞につける:
例)an apple, an umbrella, an hour(※hを発音しない)
スペルではなく「音」で決まるのがポイントです!
the は、「聞き手も知っているもの」や「すでに話に出たもの」に使います。
先ほどの文の続きを見てみましょう。
I bought a book yesterday.
The book was really interesting.
(その本はとても面白かった)
→ 2文目では、「どの本か」がわかっているので the を使っています。
また、定冠詞 the は、後ろの単語の音によって発音が変わります。
発音 | 使う場面 | 例 |
/ðə/(ザ) | 子音の音で始まる単語の前 | the car, the teacher |
/ði/(ジ) | 母音の音で始まる単語の前 | the apple, the hour |
ポイントは「音」で判断すること!綴りではなく、発音が子音か母音かで使い分けます。
・2回目以降に出てくる名詞
- I saw a dog. The dog was big.
・その場の文脈で特定できるもの
- Could you close the window?(←今いる部屋の窓)
・世界に1つしかないもの
- The sun is shining.
- We live on the earth.
冠詞 | 意味 | 場面 |
a/an | 「ある」「どれか1つの」 | 初めて出す情報・特定されていないもの |
the | 「その」「みんなが知っている」 | 2回目以降、文脈・場面で特定できるとき |
最初は使い分けに迷うかもしれませんが、「これは1つのもの?」「聞き手も知ってる?」と意識することで、段々と自然に選べるようになります!
a watermelon と watermelon の違い
・a watermelon → 丸ごとのスイカ1個を指すときに使います(可算名詞)。
例:I bought a watermelon at the store.(スイカを1個買った)
・watermelon → スイカという食材・果肉・量として扱うときに使います(不可算名詞)。
例:Would you like some watermelon?(スイカを少し食べる?)
➡「1つとして取り出せるかどうか」が判断のポイントです。
the が「最寄りの〇〇」を指すことも!
Where is the post office?
この文では、話し手も聞き手も「どの郵便局か」を明確に共有しているわけではありません。でも、日常の状況では「この近くの郵便局」と自然に1つを思い浮かべることができます。
つまり、the は『相手がどの対象か分かるはず』という前提のもとで使われているのです。このように、the は「前に出た情報」以外でも、「その場の状況や常識から、話題の対象が1つに絞れるとき」に使うことができます。