調和と個性が同居する日本の魅力

翻訳:POLYGLOTS magazine編集部 写真:FiledIMAGE / Shutterstock
日本の外にいる人々がこの国を考えるとき、しばしば協調を思い浮かべます。会計年度が始まる4月に、同じスーツを着て職場へ歩く労働者や、同じ制服を着て登校する生徒たちの姿は、容易に想像できます。電車は時間通りに動き、街は清潔で、職場は集団志向のチームワークで円滑に運営されています。一見すると、調和が個性の入り込む余地を残していないように見えます。
しかし、これは物語のすべてではありません。日本はまた、日本人も外国人も自分自身のスタイルを自由に表現できる国です。そこでは創造性が輝き、ときに驚くような形で現れます。
原宿が見せる、自由な色と個性
日本における個性の最良の例の一つは、世界的にファッションで知られる東京の地区、原宿です。何十年もの間、若者たちはここに集まり、色鮮やかな服、独特の髪型、大胆な個性を示してきました。彼らはフリルのドレスから厚底の靴まで、自分が着たいものを自信を持って着こなし、日本が静かな協調だけの国ではないことを明らかにしています。
有名なアメリカ人シンガーソングライターであり、ファッションデザイナーでもあるグウェン・ステファニーは、日本から受けたインスピレーションについて振り返り、こう語りました。「それは私の日本からの影響であり、伝統が非常に豊かでありながら、未来的でもあり、芸術や細部や規律への強いこだわりを持つ文化で、それは私にとって魅力的でした」。同様に、1997年に原宿のストリートファッションを記録するために『FRUiTs』誌を創刊した青木正一は、それを「日本におけるこの前向きな創造的ブームの中心」と呼びました。これらの声は、日本の創造性が称賛され、目に見える形で存在していることを示しています。
新しい世代が選ぶライフスタイル
ファッションを超えて、日本の若い世代は親や祖父母とは異なる道を選んでいます。例えば、かつてキャリア成功のために必要と見なされていたのは、飲み会に参加することでした。今日では、より多くの若者がこの伝統を拒んでいます。彼らはお金を節約し、健康を守り、時間を異なる形で使うことを好みます。この変化は政府さえも心配させました。ジャーナリストのモンゴメリー花子はこう説明しています。「日本の若者の間でのアルコール消費の減少が、より多くの酒を売ろうとする政府のキャンペーンを引き起こしましたが、その取り組みは彼らの健康に潜在的に有害であると批判されています。」言い換えれば、政府が経済に焦点を当てる一方で、若者たちは自分自身の幸福に焦点を当てたのです。
車か電車か? 若者が選ぶ新しい暮らし方
若者が離れているもう一つの伝統は、車の所有です。かつては車を所有することが自立や大人の印と見なされていました。しかし東京や他の都市では、いまや多くの人がまったく運転しないことを選んでいます。信頼できる公共交通機関によって、車なしで生活することが容易であり、若者たちは燃料、駐車、維持費の高さを理解しています。車ではなく電車を選ぶことは、異なる形での実用性と自立を示しています。
調和と創造が共にある国
日本が協調だけの場所であるという考えは不完全です。確かに、制服、時間通りの電車、そして集団文化は社会の重要な部分です。しかし同時に、日本は人々が自由に自分自身を表現できる場所でもあります。原宿のファッションから、飲み方や車の運転に関するライフスタイルの選択に至るまで、個性は健在です。
要するに、日本は調和と創造性の両方を提供する国です。そこでは、ユリウス・カエサル*やザ・ザ・ガボール*のように着飾って通りを堂々と歩いても、依然として「仲間」として受け入れられるのです。
・ユリウス・カエサル:古代ローマの政治家・軍人。
・ザ・ザ・ガボール:20世紀のハリウッド女優。華やかなライフスタイルで有名。
menu_book参考文献
emoji_objects本記事のイチオシ!フレーズ
「BよりAを選ぶ」「AをBに優先して選ぶ」
「over」は「〜より上に」という基本イメージから、「〜よりも好んで・優先して」という意味になります。 したがって choose A over B は「BよりもAを選ぶ」という比較のニュアンスを持ちます。