【W杯で日本と対戦】ブラジルってどんな国?サッカー王国の素顔から日本との深いつながりまで

サッカーワールドカップ北中米大会では、6月30日午前2時(日本時間)から日本代表が決勝トーナメント1回戦(ベスト16進出をかけた試合)でブラジル代表と対戦します。
ブラジルと聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは、やはりサッカーではないでしょうか。ペレ、ロナウド、ロナウジーニョ、ネイマールなど、世界中のファンを魅了してきた名選手を数多く生み出してきたブラジルは、「サッカー王国」と呼ばれる国です。
しかし、ブラジルの魅力はサッカーだけではありません。広大な自然、陽気で多様な文化、そして日本との深い歴史的なつながりもあります。
この記事では、ワールドカップ観戦がもっと楽しくなるように、ブラジルの基本情報や文化、日本との関係、そしてブラジルサッカーの強さの背景について紹介します。
ブラジルってどんな国?何語が話されている?
ブラジル連邦共和国(Federative Republic of Brazil)は、南アメリカに位置する国です。首都はブラジリア(Brasília)。面積は約851万平方キロメートルで、日本の20倍以上の広さがあります。人口は約2億1,300万人で、南米最大の国です。
ブラジルの公用語はポルトガル語です。これは、かつてブラジルがポルトガルの植民地だった歴史と関係しています。日常生活、学校、行政、メディアなど、基本的にはポルトガル語が使われていますが、観光地や都市部では英語が通じる場面もあります。また、国境地域ではスペイン語に触れる機会もあり、地域によってはドイツ語、イタリア語、日本語など、移民の歴史に由来する言語文化も残っています。
ブラジル文化
ブラジルの文化として世界的に知られているのが、リオのカーニバルです。色鮮やかな衣装、サンバのリズム、大規模なパレードは、ブラジルのエネルギーを象徴するイベントとして知られています。サンバは音楽やダンスであると同時に、人々の生活や地域コミュニティとも深く結びついています。
食文化も豊かです。ブラジルはコーヒーの生産国として有名で、日本でもブラジル産のコーヒー豆は広く親しまれています。また、肉を串に刺して焼くシュラスコや、黒豆と肉を煮込んだフェイジョアーダ、近年日本でも人気が高まったアサイーなども、ブラジルを代表する食文化です。
広大な国土を持つブラジルには、地域ごとに異なる文化や暮らしがあります。ひとことで「ブラジル」と言っても、そこには多様な民族、歴史、音楽、食、自然が重なり合っているのです。
なぜブラジルは親日国と言われるの?
日本から見ると地球のほぼ反対側にある国ですが、実はブラジルには日本と深いつながりがあります。その大きな理由の一つが、日本人移民の歴史です。
日本人のブラジル移住は、1908年に始まりました。この年、移民船「笠戸丸」が781人の日本人移民を乗せて神戸を出発し、ブラジルのサントス港に到着しました。彼らの多くは、サンパウロ州のコーヒー農園で働くために海を渡った人々でした。
当時の移民たちは、言葉も気候も食文化も違う土地で、厳しい生活を送りながら少しずつ基盤を築いていきました。その後、農業、商業、教育、医療、政治、スポーツなど、さまざまな分野で日系人が活躍するようになります。
現在、ブラジルには推定約200万人の日系人がいるとされ、日本国外では最大規模の日系社会があります。外務省の基本データでも、ブラジルの日系人は約200万人とされています。
その象徴的な場所の一つが、サンパウロのリベルダージ地区です。赤い鳥居のような街灯、日本食レストラン、日系スーパー、日本文化を感じられるイベントなどがあり、ブラジルの中にある「日本」を感じられる場所として知られています。
また、ブラジルでは寿司やラーメンなどの日本食、柔道、空手、アニメ、漫画なども広く親しまれています。こうした文化交流の積み重ねが、ブラジルが「親日国」と言われる背景にあります。
日本とブラジルの関係は、単なる外交関係にとどまりません。遠く離れた国でありながら、人の移動と暮らしの歴史によって結ばれてきた国なのです。

なぜブラジルはサッカーが強いの?
ブラジル代表は、FIFAワールドカップで最多となる5回の優勝経験を持つ、世界屈指の強豪国です。
では、なぜブラジルはこれほどサッカーが強いのでしょうか。
大きな理由の一つは、サッカーが日常の中に根付いた文化だからです。ブラジルでは、子どもたちが路地、広場、砂浜、空き地などでボールを蹴る光景が珍しくありません。整ったグラウンドがなくても、ボールと少しのスペースがあれば試合が始まります。
こうしたストリートサッカーの環境では、狭い場所で相手をかわす技術、瞬時の判断力、自由な発想が自然と鍛えられます。さらに、ブラジルではフットサルも盛んで、狭いコートで素早くパスを回し、細かいボールタッチを磨くことができます。ストリートサッカーやフットサルは、ブラジルらしい個人技や創造性を育てる土壌になってきました。
もう一つの背景には、サッカーが人生を変える手段として大きな意味を持ってきたことがあります。ブラジルには貧困や格差の問題もあり、すべての子どもが恵まれた環境で育つわけではありません。その中で、サッカーは才能を示し、家族を支え、社会的に上昇するための道として見られてきました。
日常の中でサッカーに触れられる環境と、成功への強い思いが重なり合うことで、ブラジルでは圧倒的な個人技と勝負強さを持つ選手が次々と生まれてきたのです。
また、ブラジルサッカーの魅力は、ただ勝つことだけではありません。観る人を驚かせ、楽しませるプレーにもあります。
サッカーは英語で、the beautiful game と呼ばれることがあります。直訳すると「美しいゲーム」ですが、これはサッカーそのものを指す愛称です。この表現は、ブラジルの伝説的選手ペレによって広く知られるようになったと言われています。ペレは1977年に出版された自伝に My Life and the Beautiful Game というタイトルを付け、サッカーの魅力を世界に伝えました。
ブラジルサッカーが世界中の人々を惹きつけてきたのは、強いからだけではありません。細かなボールタッチ、意外性のあるパス、観客を沸かせるドリブルなど、プレーそのものに芸術性や遊び心があるからです。ブラジルでは、サッカーは単なるスポーツではなく、音楽やダンスのように、人々の身体感覚や表現と結びついた文化でもあります。
だからこそ、ブラジルサッカーを語るとき、the beautiful game という言葉はとてもよく似合います。その華やかさや創造性こそが、ブラジルが「サッカー王国」と呼ばれる理由の一つなのです。

ブラジルと日本サッカーのつながり
ブラジルと日本のつながりは、サッカーの世界にもあります。
その代表的な人物が、三浦知良選手、通称「カズ」です。カズは1980年代、まだ日本にプロサッカーリーグがなかった時代に、単身でブラジルへ渡りました。15歳でブラジルに渡り、現地で経験を積んだのち、ペレが所属した名門クラブとして知られるサントスFCとプロ契約を結びました。
日本人選手が海外でプレーすることが今ほど一般的ではなかった時代に、ブラジルでプロとして挑戦したカズの存在は、日本サッカーにとって大きな意味を持っています。ブラジルでの経験を持ち帰ったカズは、その後Jリーグ創設期のスター選手となり、日本サッカーの人気を大きく押し上げました。
また、日本のJリーグには、これまで多くのブラジル人選手や指導者が関わってきました。ジーコ、ドゥンガ、レオナルド、アルシンドなど、ブラジル出身選手たちが、日本のクラブでプレーし、日本のサッカーファンに強い印象を残しました。
特にジーコは、鹿島アントラーズの発展に大きく貢献し、その後は日本代表監督も務めました。ブラジルから来た選手や指導者たちは、技術だけでなく、サッカーに対する情熱や勝負への向き合い方も日本に伝えてきたのです。
ブラジル戦をもっと楽しむ英語表現集!
ブラジルのような強豪国との対戦では、海外ニュースやSNSでもさまざまなサッカー英語を目にします。ここでは、試合観戦をもっと楽しむために覚えておきたい英語表現を紹介します。
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「〜を応援する」
cheer for と近い意味ですが、root for は会話やSNSでもよく使われる自然な表現です。「日本を応援している」と言いたいときは、I’m rooting for Japan. のように使えます。
I’m rooting for Japan in the match against Brazil.
ブラジル戦では日本を応援しています。
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「格下と見られている側」「勝つ可能性が低いと思われている側」スポーツでは、強豪チームに挑むチームを表す。
underdog は単に「弱いチーム」という意味ではなく、不利な立場から勝利を目指す存在というニュアンスがあります。格差のあるチーム同士の試合を伝える海外メディアやファンの投稿で見かける可能性があります。
The underdog team surprised everyone with a strong performance.
不利と見られていたチームは、力強いプレーでみんなを驚かせました。
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「番狂わせを起こす」
upset には「動揺させる」という意味もありますが、スポーツでは「番狂わせ」という名詞としてよく使われます。pull off は「難しいことをやってのける」という意味なので、pull off an upset で「予想外の勝利を成し遂げる」という表現になります。
Can Japan pull off an upset against Brazil?
日本はブラジル相手に番狂わせを起こせるでしょうか。
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「ハラハラして目が離せない」
直訳すると「椅子の端に座っている」という意味ですが、実際には夢中になって身を乗り出しているような状態を表します。接戦や延長戦、PK戦など、観ている人がドキドキする場面にぴったりの表現です。
The second half had everyone on the edge of their seats.
後半は誰もがハラハラして目が離せない展開でした。
ブラジルは、サッカー王国として知られるだけでなく、多様な文化、そして日本との深いつながりを持つ国です。
日本代表とブラジル代表の試合を観戦するときには、ピッチ上のプレーだけでなく、その背景にあるブラジルの歴史や文化にもぜひ目を向けてみてくださいね。

