【W杯で日本と対戦】チュニジアってどんな国?スター・ウォーズのロケ地からジャスミン革命まで

POLYGLOTS magazine編集部 / 写真:shutterstock
サッカーワールドカップが開幕し、日本代表は6月21日にチュニジア代表との対戦を迎えますが、「チュニジアってどこにあるんだっけ?」「どんな言語を話しているの?」という人は少なくないかもしれません。
この記事では、ワールドカップ観戦がもっと楽しくなるように、チュニジアの基本情報や歴史、文化、そして英語との関わりについて紹介します。
チュニジアはどこにある?
チュニジア共和国(Republic of Tunisia)は、北アフリカに位置する国で、北と東は地中海に面し、西はアルジェリア、南東はリビアと国境を接しています。首都であるチュニス(Tunis)が国名の由来になっています。
面積は約16万平方キロメートルで、日本の約半分ほどの大きさです。人口は約1,200万人。北アフリカの国々の中では比較的小規模ですが、教育水準が高く、政治や経済の面でも地域の中心的な役割を果たしてきました。宗教はイスラム教が大多数を占めています。住民のほとんどがイスラム教徒ですが、比較的穏健で世俗的な社会としても知られています。
チュニジアでは何語が話されている?
チュニジアの公用語はアラビア語です。ただし、日常生活では標準アラビア語ではなく、チュニジア方言のアラビア語が使われています。また、フランスの保護領だった歴史があるため、フランス語も広く使われています。街の看板や新聞、ビジネスの場面などではフランス語を見かけることが少なくありません。
さらに近年は、観光業や国際ビジネスの発展に伴い、英語を学ぶ若者も増えています。そのため、チュニジアではアラビア語、フランス語、英語の三つの言語に触れる機会が比較的多いと言われています。
世界を動かした「ジャスミン革命」
チュニジアは、2010年から2011年にかけて起きた「ジャスミン革命(Jasmine Revolution)」で世界的に知られるようになりました(ジャスミンはチュニジアで国民的に親しまれている花)。
きっかけとなったのは、地方都市で野菜や果物を売っていた若者モハメド・ブアジジの焼身抗議でした。失業や貧困、政治への不満を抱えていた多くの人々が抗議活動に参加し、長年政権を握っていたベン=アリ大統領は国外へ逃亡します。
この出来事はチュニジア国内だけにとどまらず、エジプトやリビア、シリアなど中東・北アフリカ各地へと広がり、「アラブの春(Arab Spring)」と呼ばれる民主化運動につながっていきます。
チュニジアは、歴史の大きなうねりの出発点となった国でもあるのです。
映画『スター・ウォーズ』の故郷?
チュニジアを訪れる観光客の中には、『スター・ウォーズ』ファンも少なくありません。実は、主人公ルーク・スカイウォーカー、アナキン・スカイウォーカーの故郷である惑星「タトゥイーン(Tatooine)」の撮影地の多くがチュニジアにあります。
南部の砂漠地帯には、現在でも映画のセットの一部が残されており、世界中のファンが訪れています。ちなみに「タトゥイーン」という惑星名は、チュニジア南部の都市「タタウィン(Tataouine)」に由来すると言われています。

古代都市カルタゴと青と白の街シディ・ブ・サイド
チュニジアには映画以外にも数多くの見どころがあります。その代表が古代都市カルタゴ(Carthage)です。
カルタゴは紀元前に地中海貿易で栄えた都市国家で、ローマ帝国と戦った「ハンニバル将軍」の故郷としても知られています。現在は世界遺産に登録されており、多くの遺跡が残されています。
また、首都チュニス近郊にあるシディ・ブ・サイド(Sidi Bou Said)も人気の観光地です。白い壁と鮮やかな青い扉が並ぶ美しい街並みは、「地中海で最も美しい村の一つ」とも呼ばれています。
チュニジア出身の有名人
チュニジア出身の人物として世界的に有名なのが、テニス選手のオンス・ジャバー(Ons Jabeur)です。女子テニス界のトップ選手の一人として活躍し、アフリカやアラブ世界の女子スポーツ界を代表する存在となっています。
また、ファッション界ではデザイナーのアズディン・アライア(Azzedine Alaïa)が知られています。身体のラインを強調するボディコンシャスなスタイルは、80年代のファッションシーンに大きなブームを巻き起こしました。
チュニジアに関係する英語のフレーズ
英語学習者にとって覚えておきたい言葉の一つが、先ほど紹介した Arab Spring(アラブの春) 。また、「ジャスミン革命」は英語で Jasmine Revolution と呼ばれます。今に続くアラブ諸国の様々な動向をこれらの単語から紐解いていくのもおすすめです。
「アラブの春」から10年が経った2021年に公開されたThe New York Timesの特集記事
A Decade After the Arab Spring, Autocrats Still Rule the Mideast
https://www.nytimes.com/2021/02/14/world/middleeast/arab-spring-mideast-autocrats.html
ワールドカップをきっかけにチュニジアを知ろう
チュニジアは、北アフリカに位置するアラブ世界の国でありながら、地中海文化やヨーロッパの影響も受けてきた多様な魅力を持つ国です。
『スター・ウォーズ』のロケ地として知られる砂漠、古代カルタゴの歴史、そして世界を動かしたジャスミン革命。人口約1,200万人の国には、想像以上に豊かな物語が詰まっています。
日本代表とチュニジア代表の試合を観戦する際には、ぜひこうした国の背景にも目を向けてみてください。
「ポリマグ」内の、チュニジアに関連する記事
「ポリマグ」W杯関連記事




