ウィズダム・ケイ:TikTokの「ファッション王」

英文記事執筆:Sean Furniss / 翻訳:POLYGLOTS magazine編集部 / 画像はイメージです

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ウィズダム・ケイの台頭

TikTokは、どんな話題であっても議論や対立が起こりがちな、非常に分断的なプラットフォームです。そのため、アプリのどこか一角に「誰もが認める王者」が存在するなどという考えは、あり得ないものに思われていました。ウィズダム・ケイが登場するまでは。

ウィズダム・ケイは、ナイジェリア系アメリカ人の24歳で、コロナ禍の時期にTikTokのファッション・クリエイターとして注目を集め、その後、デザイナー、スタイリスト、モデルとしてファッションのあらゆる分野へと活動を広げてきました。現在、TikTokのフォロワー数は1,390万人に迫っており、多くの主要ファッションブランドと関わりを持つと同時に、IMGモデルズと契約しています。

彼は、服装のクリエイティブなキュレーション力と、編集や映像表現によるアーティスティックなビジョンを組み合わせることで、他に類を見ないクオリティの動画を生み出してきました。それは、「TikTok動画にしてはあまりにプロフェッショナルすぎる」と多くの人に言われるほどです。

例外としての評価

ウィズダム・ケイは、TikTokで名を広める過程で、多くの人気動画シリーズを生み出してきました。その中には、テレビドラマの登場人物をもとにハイファッションのコーディネートを組むシリーズや、歴史上のさまざまな時代をテーマにスタイリングを行うシリーズなどがあります。

彼の最近のシリーズのひとつである「DON’T WEAR THESE(これを着るな)」は、彼に新たな評価をもたらしました。このシリーズでは、他人が「スタイリング不可能だ」と主張したファッションアイテムや組み合わせを、あえてスタイリングするという構成になっています。たとえば、「赤と黄色は一緒にすると似合わない」という他のクリエイターの主張をステッチ(他のクリエイターの動画の5秒間のクリップから自分の動画を始めること)し、赤と黄色をクラシックな組み合わせに見せる複数のコーディネートを披露しました。

人々が間違っていることを証明するこの一連のシリーズを通して、人々はウィズダムを「ファッションのあらゆるルールに対する例外」と呼ぶようになり、動画のコメント欄には「We didn’t mean you!(あなたのことじゃないよ!)」という言葉が書き込まれるようになりました。何を着てもおしゃれに見せてしまう彼の能力は、TikTokの「King of Fashion(ファッション王)」と呼ばれるようになった大きな理由のひとつです。

アプリを超えて

ウィズダム・ケイへの関心がTikTokの枠を超えるまで、長い時間はかかりませんでした。彼は2020年にTikTokを始め、2021年にはIMGモデルズと契約しています。IMG Modelsのウェブサイトにある彼のプロフィールによれば、彼は「Prada、Dior、Valentino、Fendi、Ralph Lauren、Tiffanyといったトップ・ラグジュアリーブランドのお気に入り」となっています。

ブランド側がランウェイ直後のアイテムを直接ウィズダムに送り、彼がTikTok上でそれをレビューし、スタイリングするようになるまでも、長い時間はかかりませんでした。

さらに近年では、2024年のパリ・ファッション・ウィークにおいて、キッド・スーパーのランウェイショーを自身でスタイリングする機会を得るなど、スタイリストとしての情熱を発揮しています。

新しい世代の声

現在、ウィズダムはソーシャルメディア・ファッションとハイファッションをつなぐ架け橋として確立されています。彼は自身のプラットフォームを使い、創造的なビジョンを共有するだけでなく、サステナビリティや、性別による服装の固定観念といった制約的なステレオタイプなど、ファッション業界が抱える問題について発言し、問いを投げかけています。

彼は、新しい世代に、スタイルを大胆な自己表現のためのキャンバスとして見るよう促しているのです。

emoji_objects本記事のイチオシ!フレーズ

flex

〜を思い切り表現する、自慢する、見せる、発揮する

ポイント

flexの元々の意味は「(関節など)を曲げる」「(筋肉など)を動かす」。転じて「腕を曲げて筋肉を見せびらかす」ような意味を持つようになり、今はそこからさらに「自慢する」や「実力を見せつける」というスラングとして定着しています。

例文

Wisdom got to flex his passion as a stylist as he got to style his own runway show for Kid Super in Paris Fashion Week in 2024. 「ウィズダムは、2024年のパリ・ファッション・ウィークにおいて、キッド・スーパーのランウェイショーを自身でスタイリングする機会を得るなど、スタイリストとしての情熱を発揮しています」

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