世界貿易機関、日本、そしてあなた

英文記事執筆:Everett Ofori / 翻訳:POLYGLOTS magazine編集部 / 写真:Martin Good / Shutterstock
毎日、あなたは一生懸命に働き、家族や友人と時間を過ごし、必要なものを買い、オンラインや地域で娯楽を楽しんでいます。気づいていないかもしれませんが、世界貿易機関(WTO)という国際機関が、あなたの生活のさまざまな部分に影響を与えています。
日本は、WTOに加盟する166の国と地域のうちの一つです。WTOの主な目的は、国際貿易のための公正なルールを作ることです。各国が円滑かつ平和的に貿易できるようにすることを目指しています。ここでは、WTOについて知っておきたい3つの重要な点と、それが日本やあなたとどのようにつながっているのかを見ていきましょう。
国と国との公正な貿易
WTOは、国際貿易の指針となるルールを作っています。共通のルールがなければ、すべての国が自国の利益だけを守ろうとするかもしれません。それによって、混乱や対立が生じる可能性があります。過去、特に1940年代には、各国が自国の企業を守るため、輸入品に高い税を課すことがよくありました。そのため、国際貿易はより難しいものになっていました。
現在、WTOは各国に、より開かれた形で貿易することを促しています。重要な目標の一つは、関税を引き下げることです。関税とは、ほかの国から入ってくる製品にかけられる税金です。また、企業が内容を理解できるように、各国が自国の貿易ルールについて情報を共有することも促しています。
WTOは、平等な扱いも推進しています。たとえば、日本がほかの国からワインを輸入する場合、外国産であるという理由だけで、不当に追加の税を課すことはできません。その輸入ワインが日本産のワインと似ているのであれば、同じように扱われるべきです。日本製品がほかの国の市場に入る場合も、各国は同じ原則に従います。
日本が加盟している理由
日本は、国際貿易に大きく依存しています。多くの日本企業が、世界各地で製品を販売しています。日本の自動車会社や電機メーカー、そのほかの企業が成功するためには、安定した貿易ルールが必要です。
一部の農産物は海外で販売されているため、日本の農家も国際貿易から恩恵を受けています。同時に、日本の消費者は、食品、衣服、テクノロジー製品など、ほかの国の商品を購入することができます。
企業にとって、予測可能なルールは非常に重要です。貿易ルールが毎年突然変わるようでは、企業は将来の計画を立てることができません。WTOに加盟することは、日本がほかの国々とより強い経済関係を築く助けとなっています。
WTOに対する批判
WTOには多くの支持者がいる一方で、批判する人々もいます。アメリカやインドを含む一部の加盟国は、特定のWTOルールや提案に強く反対してきました。一方で、多くの国では、さまざまな団体がWTOの政策に反対する抗議活動を行ってきました。
批判する人の中には、外国製品が市場に入りやすくなるため、WTOによって地域の小規模事業者が競争しにくくなると主張する人もいます。また、WTOは主に大規模な国際企業を支援しており、労働者や環境を守るための取り組みが十分ではないという意見もあります。
これに対してWTOは、そのルールは加盟国によって作られており、貿易は人々の生活を向上させる助けになると説明しています。支持者は、開かれた貿易によって消費者の選択肢が増え、経済的な機会が生まれる可能性があると主張しています。
WTOとあなたの暮らし
コーヒーを飲んだり、食事をしたり、服を買ったり、スマートフォンを使ったりするとき、WTOについて考えることはないかもしれません。しかし、国際貿易は、あなたが購入する商品や支払う価格に影響を与えています。
朝に飲むコーヒーは、ブラジルから来たものかもしれません。デザートに入っているバナナは、フィリピン産かもしれません。あなたのスマートフォンには、いくつもの異なる国で作られた部品が使われている可能性があります。国際貿易によって、こうした製品を手に入れやすい価格で購入できるようになっています。
WTOは完璧な組織ではなく、世界で果たす役割についてはさまざまな意見があります。WTO加盟国の国民として、あなたはWTOについてさらに学び、自分自身で判断することができます。
WTOは世界に良い影響をもたらす存在なのでしょうか。それとも、解決する問題よりも多くの問題を生み出しているのでしょうか。
emoji_objects本記事のイチオシ!フレーズ
「予測できる」「ありきたりな」「先が読める」
結果や展開があらかじめ予想できることを表す形容詞です。
文脈によっては単に「予測しやすい」という中立的な意味にも、「意外性がなくつまらない」という否定的な意味にもなります。
The ending was too predictable for most viewers.
「その結末は、多くの視聴者にとってあまりにも先が読めるものだった。」




