「頻出語彙と重要文法の二刀流! Part 5 をShowtimeに変える天才!」:Part 5 短文穴埋め問題のコツ
【富岡恵のほめる!TOEIC 第6回】

「TOEICは以前受けたことあるけど、ここ最近あまり受験モチベーションがあがらない」「昇進に必要らしいから今度TOEICはじめて受けてみようかな。でもなんか大変そう」というみなさん。
この連載では「英語&TOEIC大好き」な英語講師・文筆家の富岡恵先生が、TOEICのテスト概要やそれぞれのPartの問題の解き方のコツを解説しながら、受験者・受験予定者のみなさんを「褒め」まくり、あなたの受験モチベーションを向上させていきます。
また、TOEICの問題が、そしてそれを「受験する行為」自体が、いかに実生活に密接に関わることかも力説。TOEICが「意味ある英語テスト」であることを再提示していきます!
このコラムを読んで気分を↑あげ↑て、PositiveにTOEICに取り組んでみましょう!
こんにちは、英語講師・文筆家の富岡恵です。日本だけで勉強して早35年。日々英語を学ぶこと、教えること、本を書くことを心から楽しみ、続けております。そんな私が、大学生や社会人がきっと一度は目にしたことのある英語資格試験・TOEIC L&Rテストについて解説し、受験者たちの挑戦や偉業を褒めまくる、モチベーションアップ(?)コラムです。
前回は、リスニング最後のパートPart 4の問題について、語気を強めてお伝えしました。
今回は、いよいよリーディングパートに突入。Part 5 短文穴埋め問題に注目します。いったいどのような問題で、どのような偉業がなされていくのか…
では早速、褒め例えて*いきます!
*褒め例える・・・TOEICに挑戦する人々を「褒め」る、という当初のコンセプトから、孫悟空、わんこそば、聖徳太子、名探偵、忍者など、TOEIC攻略のコツを何かに「例え」る方向に徐々にシフトしている本連載のコンセプトを再定義するための著者・富岡恵による造語。
1問20秒の二刀流スーパー選手、現る!
TOEIC前半のリスニングパートで、金髪わんこそば太子名探偵忍者(これまでの連載参照)となり、100問のリスニング問題をノンストップで解きまくった皆様、心からおつかれさまです、拍手! そして、いよいよリーディングパートへ突入です。試験会場ではここから無音。問題冊子をめくり、マークシートに記入する音以外、聞こえません。おっとー、ここで脳内に突如響くアナウンス。
ピッチャー、大谷。背番号990。

※当連載おなじみの「例え」(または空想、妄想)が始まりました。なにとぞお付き合いのほどを!
トー:ここからは、実況・トー、解説・イックさんでお送りします。
イック:よろしくお願いします。
トー:さぁ、イックさん、いよいよ登場しましたね。語彙問題を解く敏腕投手と文法問題を解く天才バッターの二刀流といえばこの選手、大谷です。
イック:はい、満を持しての登場ですね。TOEIC Part 5全30問を、1問あたり20秒で解きますからね。穴埋め問題のエキスパート、すごいですよ。
トー:いやぁ、なんという速さ。実況をお聞きの皆様、特に初心者の方の場合、答えが分からないと何度も読み返して、1問に何分もかけちゃうところですよねぇ。
イック:ええ、そうなんです。ただ、このテストは「制限時間内に素早く多く正解を出す」ことが求められていて、特にリーディングパートは「自ら時間を測りながら解く」というのが大鉄則。時間内にリーディング100問を解くには、穴埋め問題は1問20秒が理想なんです。穴埋めのプロ・大谷選手の場合は、すさまじい練習量と経験値により、もはや時計を見ずとも体感で分かるようですよ、20秒が。
トー:な、なんとっ!その境地に至るまでには、日々の時間計測トレーニングが欠かせないわけですね。ちなみにPart 5 短文穴埋め問題では大きく分けて2種類、単語の意味が決め手となる「語彙問題」と、単語の適切な形が問われる「文法問題」が出題されます。問題を見極めるポイントはどこでしょうか。
イック:ズバリ、選択肢です。1つの短文に対して提示される4つの選択肢が、バラバラであれば「語彙問題」。似ていれば「文法問題」です。詳しくは、実際のプレー(例題)で確認していきましょう。
トー:おっとー、大谷選手が胸を張って先発のマウンドに向かっています。手にはしっかりと握られたHBのシャーペン。意気揚々とPart 5のページを開きました。消しゴムの位置も万全。いよいよプレイボールです。
単語の意味とコロケーションを見抜く抜群の投球!
トー:それでは、実際に大谷とともに、一問チャレンジしてみましょう。
イック:4つの選択肢を見ると…バラバラですね、語彙問題です。初球はバシッと決めたいところ。20秒以内に解けるはず。
The internationally acclaimed string quartet has ( ) plans for a plan.
(A) avoided
(B) announced
(C) consumed
(D) repaired
トー:いかがでしたでしょうか。では、答えの前に日本語で確認してみましょう。
イック:選択肢の単語の意味がどれもパッと浮かんだかがポイントですね。
<日本語訳>
国際的に高い評価を得ている弦楽四重奏団は、ツアーのための計画を( )。
(A) 回避した
(B) 発表した
(C) 消費した
(D) 修理した
トー:正解は(B) announced 「発表した」 でした。
イック:announce plans で、予定を「発表する」「公表する」という定番コロケーション(単語の組み合わせ)。これが分かれば、高速ストレートでストライク!
トー:見事な直球ど真ん中が決まったぁ!他の選択肢を見てみますと、
(A) avoided→ plans を「避ける」は意味が不自然で、完全なボール。
(C) consumed→ plans を「消費する」もやっぱり不自然で、これまたボール。
(D) repaired→ plans を「修理する」もどうしたって不自然で、暴投球であります。
イック:そうですね。大谷選手の場合、この文に目を通すのは1度だけ。plansと相性のいい動詞の意味に狙いを定めて、20秒もかからず、(B)announcedを迷うことなく投球。さすがです。
文法を素早く見抜く華麗な打法!
トー:本番のテストでは、「語彙問題」と「文法問題」が順不同で出題されるのですよね?
イック:はい、難易度もさまざまなので、もしも解きながら「分からない!」と思ったら、悔しいですが、適当にマークして次に行くのがおすすめです。
トー:ピッチャーとして語彙問題を解き終えた大谷。次は文法問題を解くべく、意気揚々と駆け足でバッターボックスに向かっています。
イック:次の問題の選択肢は…つづりや形が微妙に違いますが、似ています。これは「文法問題」です。
トー:では、大谷選手が打席につく前に、20秒以内に解いてみましょう。
イック:少々甘いコースで打ちやすい球が来そうですよ。
The upcoming world tour will ( ) this summer.
(A) begin
(B) began
(C) begun
(D) beginning
トー:さあ、どうでしょうか。答えの前にまずは日本語で確認です。
イック:なぜそれを選ぶのか、「正解の根拠」を明確にしたいところです。
<日本語訳>
今後のワールドツアーは、この夏に( )予定です。
(A) 始まる
(B) 始まった
(C) 始められた
(D) 始まっている・始まること
トー:ということで、正解は(A) begin 始まる でした。先ほどイックさんは「正解の根拠」とおっしゃっていましたが…。
イック:はい。ここでは、空欄直前の助動詞willが「正解の根拠」です。助動詞+動詞の原形というのは、まさに直球ストレート。ラッキーな狙い球といえる基礎文法です。
トー:なるほど。ちなみに他の選択肢を見てみると、(B) began は 過去形、(C) begun は過去分詞、(D) beginning は動名詞・現在分詞ということで、どれも見送りたいボール球ですね。
イック:ええ、(A)以外に手を出してはいけません。大谷はここでも文の冒頭から慎重に1度だけ目を通し、空欄がwillの後ろにあると見るやいなや、自信を持ってフルスイング!ここまでの時間は10秒、いや5秒くらいでしょう。ためらいのないホームラン、清々しい!
トー:いやぁ、本当に華麗な一振りでしたねぇ。「穴埋め王」の大谷に追いつきたい受験者も、このような「文法問題」では空欄の直前直後に気を付けるといい、と聞いたんですが。
イック:ええ、その通りです。文法というのは「単語の並べ方」を決めるルールのことですから、「文法問題」を解くには、空欄の直前直後に何があるかを見極めるのが非常に大事になってきます。
トー:まずは基礎文法を固める、というのがいいでしょうか。
イック:はい。今回の助動詞+動詞の原形、というような中学英文法の基礎から始めて、TOEICでよく投じられる頻出文法を何度も繰り返しおさらいすること。これが肝心です。
トー:反復練習、ですね。その他、おすすめのトレーニング方法はありますか?
イック:基礎文法強化はもちろん、「語彙増やし」も必須です。短文や選択肢を見たときに、悩まずすぐに意味が分かる単語が増えれば、それだけ解くスピードと正答率があがってきます。知らない単語に出くわすと、それだけで萎縮してしまいますから。選択肢の単語の意味と品詞の両方を即座に言う訓練なんかもおすすめですよ。背番号990・満点ホルダーの大谷でも、球種を一瞬で見極めるトレーニングは日々のルーティーンとして取り組んでいるようです。
トー:んー、なるほど。語彙のピッチャーとしても、文法のバッターとしても、練習を怠らない。これぞ二刀流・勝利の秘訣っ!
イック:ええ。「ハイスコアが取れていいなぁ」と羨望の眼差しを向けるよりも、まずは1問1問、1球1球への集中、そして練習あるのみ。まさに、大谷選手のあの名言です。
トー&イック:(声を合わせて)憧れるのをやめましょう!
ということで、今回はTOEIC Part 5短文穴埋め問題を解く際のポイント、およびトレーニング方法を実況中継風にご紹介しました。Part 5 で時間内に全問正解という偉業を達成するTOEIC界のMVPを目指し、公開テストという名のShowtimeでしっかり実力が出せるよう、共に練習を重ねていきましょう。それでは次回「二刀流の天才は、文脈を読み取る天才でもあった!?Part 6 長文穴埋め問題のコツ」も、どうぞお楽しみに!
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https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/guide01/schedule.html
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